入稿ボタンを押して「これでひと息つける」と思った矢先に届く、入稿不備の通知メール。あの通知メールは、本当に見たくないですよね。
締め切り間際で時間に追われていたり、不慣れなソフトの操作に迷っていたりするときほど、印刷データには思わぬミスが紛れ込みます。私にも、1000部のカタログで表紙と裏表紙が逆になり、両面カラーコピーで手直しして、信用を失った経験があります。
印刷の失敗は納期を遅らせ、仕事の信頼にも響きます。ですが、起きるトラブルの大半は、入稿前のちょっとした手順を確認するだけで防げるものです。最近のラクスルは、チャットで不明点を質問できる案内もありますが、最後に自分の目で確かめる姿勢が欠かせません。
うっかりミスで悔しい思いをしないよう、入稿前後に確かめておきたい要点を整理しました。手元のデータを落ち着いて確認していきましょう。
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もくじ
入稿前に見直したいIllustratorデータの基本確認

Illustratorを使ってデータを作る際は、リンク画像の埋め込みと文字のアウトライン化が基本の作業となります。画像のリンク状態は、リンクパネルを開いて一覧を表示させればひと目で確認できます。すべての画像をドキュメント内に埋め込んでおけば安心です。全体の作業が終わったら、すべてのオブジェクトを選択してフォントをアウトライン化しておきます。
入稿前の最終確認として、次の項目をひとつずつ見直してみてください。
・画像や写真のリンク切れ
配置した画像ファイルはすべて埋め込まれているでしょうか。リンク配置のまま進める場合は、レイアウト確認用の画像データ(JPEGなど)と一緒にひとつのフォルダにまとめて入稿します。
・文字のアウトライン化
ロックを解除した上で全選択し、すべての文字がパス化されているか確認します。
・カラーモードの設定
印刷用の基準である「CMYK」に設定されているか確かめます。
・印刷面数とデータページ数の一致
注文内容とデータの数が合っているか照らし合わせます。たとえば片面カラーなら1ページ分、片面カラー/片面モノクロなら2ページ分のデータが必要です。
・特色(スポットカラー)の分解
特色を使っていないか確認し、すべてプロセスカラー(CMYK)に変換しておきます。
・塗り足しの有無
端まで色や写真を敷き詰めるフチなし印刷では、仕上がり線の外側に塗り足し(一般的には3mm)が必要です。
・文字の配置位置
断裁時のズレで大切な文字が欠けないよう、切れては困る文字やロゴは仕上がり位置より3mm以上内側に配置します。
・不要な仕上がり線の削除
デザイン作業時の目安として引いた仕上がり線が、印刷データ内に残ったままになっていないか確認します。
・淡い色の印刷濃度
色の濃度が5%以下だと、印刷に反映されないことがあります。薄い色を使いたいときは、最低でも6%以上、できれば10%以上の濃度にしておくのが無難です。
・文字のサイズ
文字サイズは8pt以上にします。8ptを下回る小さな文字は、つぶれたり、かすれて読めなくなったりすることがあります。とくにチケットなどの細かい文字には注意してください。
なお、ここに書いた数字は、ラクスルの案内を参考にしています。仕様が変わることもあるため、作業のときは、ラクスルの公式案内で最新の内容を確認してください。

入稿後の見落としと受付日確定までの流れ
データをサイトから送信したあとも、まだ作業は完全に終わっていません。ラクスルでは、入稿されたデータが印刷に適しているかどうかのデータチェックが行われ、完了した段階で案内メールが届きます。
注意したいのが「PDF確認あり」を選んで注文した場合です。データ送信後に届くメールのリンク先から印刷用PDFを開き、内容に問題がなければ「データ確認完了」のボタンをクリックします。このボタンを押して初めて受付日が確定します。データを送信しただけの状態では、受付日は確定しません。入稿後しばらくは、メールを定期的に確認してください。受付日が変わることがあります。
一方の「PDF確認なし」を選んだ場合は、ラクスル側のデータチェックが完了したメールが届いた時点で受付日確定の条件を満たします。ただし、データに不備が見つかったときは再入稿が必要です。
ラクスルのデータチェックは入稿された順に進められるため、締め切りが迫っているときは、有料の「データチェックお急ぎ便」もあります。慌てて再入稿を繰り返すと余計に時間がかかってしまいます。入稿作業は、スケジュールにゆとりを持って進めましょう。
分からないことは
チャットで聞けます
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作成ソフト別のチェックポイント
Illustrator以外のソフトでデータを作成する場合も、それぞれの特性に合わせた事前の確認が必要です。
Photoshop(画像データ)

・すべてのレイヤーを1枚に統合した状態で保存しているか
・画像の解像度は足りているか(等倍の大きさで310dpi)。解像度の低い粗い画像の数値だけを引き上げても、印刷の仕上がりはきれいになりません
・カラーモードがCMYKになっているか
・画像の総インキ量が300%以内に収まっているか
Word

・Windows標準搭載のフォントやモリサワフォント以外の、ラクスル未対応のフォントを使っていないか
・未対応のフォントを使用している場合は、PDF形式に書き出して入稿しているか(ラクスルのテンプレートで作ったときは、ヘッダー内のガイドラインを削除しておきます)
・Mac版のWordで作成したデータは、必ずPDFに変換して入稿する
・ワードアート、ドロップシャドウ、グラデーションなど、Wordでつけた効果や装飾は、印刷に反映されないことがあるため、必ずPDFで入稿する
InDesign

InDesignの原稿は、PDF入稿がおすすめです。PDFで書き出して入稿する場合は、下の2つのチェックは不要です。
・PDF入稿を行わない場合は、モリサワ以外のフォントをすべてアウトライン化し、リンク画像もレイアウトデータと一緒に入稿する
・PDFに書き出すときは、塗り足し部分も含まれたPDFになっているか確認する(ドキュメントの裁ち落としの設定)
PDFデータの直接修正について

書き出したあとのPDFを、Adobe Acrobat Proなどで直接修正するのは避けてください。PDF上で後から加えた部分は、印刷に反映されません。修正が必要になったときは、必ず元のデータを直した上で、改めてPDFを書き出し直します。
バッチリチェックして
入稿してみる!
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まとめ:時間に余裕を持った入稿が一番の予防策
ネット印刷が普及したことで、チラシやポスターのフルカラー印刷はずいぶん手頃な価格になりました。自宅や職場のパソコンから手軽にデータを送れて、送料無料の便を選べるのもありがたいところです。
入稿トラブルの多くは、印刷前の手順をひとつずつ落ち着いて確認すれば防ぐことができます。また、納期に余裕を持って注文すると、印刷料金が安くなることがあります。納期の面でも費用の面でも、余裕を持ったスケジュールを組んでデータ作成を進めてみてくださいね。
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