締め切りの直前に入稿ミスに気づく。クライアントの信頼を失いかける。急ぎの仕事で、冷や汗をかく。デザイナーにとって、印刷ミスは避けたい悪夢のひとつです。
私も、うっかりミスで、しなくていい失敗を何度もした経験があります。画面上では問題なさそうに見えても、データのちょっとした見落としで、再入稿になることがあります。
ラクスルのようなネット印刷は、データチェックで差し戻されると、再入稿のぶんだけ納期が遅れて、クライアントに迷惑をかけることになります。ここでは、入稿ボタンを押す前に押さえておきたい確認事項と、落とし穴になりやすい画像の埋め込み手順を整理しました。
今すぐ見たい方はこちら
↓
ラクスルの冊子・カタログ印刷を見る >>
もくじ
入稿ボタンを押す前に確認したい4つの基本
トラブルの多くは、少しの手間を惜しんだり、確認を怠ったりすることから起こります。作業の最後に、次の項目を確かめる習慣をつけておくと安心です。
1. すべての文字をアウトライン化する
パソコンに同じフォントが入っていない環境でファイルを開くと、別の書体に置き換わって、全体のレイアウトが崩れてしまいます。
すべてのレイヤーを表示させて、ショートカットキー(WindowsはCtrl+A、MacはCommand+A)で全体を選択したうえで、「書式」メニューからアウトラインを作成します。1箇所ずつ選択していくと、変換漏れが出やすいので、全体を選択して一気に処理するのが安全です。
なお、一度アウトライン化してしまうと、文字の打ち直しができなくなります。必ず「アウトライン前」の編集用データを、別の名前で保存してから作業を進めてください。
2. カラーモードをCMYKに統一する
パソコンのモニターで見るRGBカラーと、印刷用のCMYKのインクでは、色の表現範囲が違います。鮮やかなRGBモードのまま作業すると、刷り上がりの色がくすんで見えることがあります。
写真やイラストは、Photoshopなどであらかじめ、CMYKに変換した状態で保存しておくのが無難です。
3. バージョンを適切に落として保存する
最新版のイラストレーターで作ったデータをそのまま入稿すると、相手の環境によっては、データを開けなかったり、フィルターや画像処理が認識されなかったりすることがあります。
相手のバージョンに合わせて、低めのバージョンで保存し直しましょう。CS1などの低いバージョンで、画像フィルターや効果が消えない程度に、シンプルな作りにしておくのがいちばんです。フィルターやレイヤーが多すぎると、データが重くなり、トラブルの原因にもなります。
4. 数字・文字情報の校正
デザインの見た目だけでなく、記載内容の最終確認も重要です。電話番号、メールアドレス、郵便番号などは、1文字違うだけで、印刷物が使い物になりません。
市町村合併で、郵便番号や大字・字名が変わった地域も少なくありません。お客さんのミスでも、番号違いは使い物になりません。ホームページで調べたり、携帯番号なら直接電話で確認したりして、クライアントに最終確認をしてもらってから、入稿しましょう。
チェックリストを作って入稿してみる
↓↓
ラクスルの冊子・カタログ印刷を見る >>
画像の埋め込み手順
急ぎの仕事のときに、画像の埋め込み忘れを、2度ほど経験しています。恥ずかしいのですが、本当にやってしまうんです。
私も最初のうちは、画像を埋め込まずに配置して、イラストレーターのデータに添付して、MOやCDに保存していました。ところが、いつの間にか、添付したはずの画像が見当たらなくなり、入稿のミスにもつながりました。なくした画像や写真を探すのは、かなり時間がかかりますし、まず見つかりません。結局、無駄な作業になります。
入稿データを作るときは、イラストレーターのファイルに、画像を埋め込んでしまうのが確実です。
画像の埋め込み操作

- まず、ファイルの配置で、写真や画像を選んで配置します。この時点では、画像はまだ埋め込まれていません。
- 「ウィンドウ」メニューから「リンク」パネルを開き、埋め込みたい画像を選びます。
- 右上の編集バー(小さなメニューアイコン)をクリックして、「画像を埋め込む」を選びます。
- ファイル名の横に、埋め込まれたことを示す印が出れば、完了です。


コピー&ペーストで画像を持ってくると、自動的に埋め込みが完了して、このマークが出ます。楽ですよね。
背景を透明にした画像をきれいに見せるコツ

背景の塗りがない画像を配置すると、後ろの画像や色に溶け込んだレイアウトができます。この場合は、フォトショップで背景を透明にして、.jpegではなく、フォトショップ形式(.psd)で保存する必要があります。

入稿直前のひと手間で仕上がりを守る
画面上でチェックを繰り返しても、思い込みがあると、間違いを見落としてしまいます。最終確認では、次の2点がおすすめです。
- 原寸で紙にプリントアウトして、赤鉛筆でチェックする
画面で眺めるだけでは見落としがちですが、原寸大で紙に出すと、誤字や文字同士の重なりが見つかりやすくなります。「ミスはないだろう」ではなく、「必ずあって見つけてやる」と思いながら、校正しましょう。 - 完成見本として、スクリーンショットを添える
入稿のときに、出来上がりの画像も添付すれば、間違いが起きにくくなります。スクリーンショットや、イラストレーターの「WEB用に保存」で、簡単に作れます。
なお、PDFは、専用のソフトがなくても見られて便利ですが、バージョンなどの違いで、レイアウトがズレることがあります。完全な入稿を目指すなら、アウトライン化したイラストレーターのファイルが望ましいですね。
チェック項目表を作って、塗りつぶしていくと、さらに確実です。ちょっとした確認を省いたことで再入稿になり、納品日に間に合わなくなっては、元も子もありません。ひとつひとつの項目を確かめてから、データを入稿してください。
チェックリストを作って入稿してみる
↓↓
ラクスルの冊子・カタログ印刷を見る >>
